弁証法的行動療法

弁証法的行動療法 (Dialectical Behavior Therapy)

弁証法的行動療法(Dialectical Behavior Therapy)とは、アメリカのマーシャ・リネハンという心理学者によって開発された認知行動療法(陥りがちな思考パターンの癖を、客観的でよりよい方向へと修正する療法)の一種です。

境界性パーソナリティ障害の治療に特化しており、アメリカの精神医学会は境界性パーソナリティ障害の精神療法として推奨しています。

自制心を失ったり、自分や他の人を傷つけるような行動をしたりせずに、苦悩に対処するための個々の能力を 強化するとされています。

圧倒されるような強い感情(自分でコントロールすることができない強い感情)で 日常生活に支障をきたし、解決方法がわからないまま苦しい日々を送っておられる方にぜひ知って頂きたいと思います。

アメリカでは広く知られており、境界性パーソナリティ障害の克服に最も有効としてアメリカ精神医学会が 推奨していますが、日本での認知度は上がってきたものの、日本で取り扱えるカウンセラーがほとんどいないというのが現状です。

この弁証法的行動療法(DBT)を作ったマーシャ・リネハンは精神科医です。

しかし実は、彼女自身が重度の境界性パーソナリティ障害であり、弁証法的行動療法(DBT)のプログラムで境界性パーソナリティ障害という難しい障害を克服したのです。

弁証法的行動療法の具体的なトレーニングは、総合的な4つの治療的 な方法を組み合わせて行われます。

当カウンセリングルームでは、下記4つのスキルを8冊のトレーニングブック・3枚のCDを使用して トレーニングを行います。

①苦悩耐性スキル

感情的に辛くてどうしようもない状態の時に、 これ以上問題をこじれさせないように状況を改善する機会を待つためのスキルを身につけるトレーニングです。
※境界性パーソナリティ障害の方は「感情の波が去るのを冷静に待つ」ということが難しいのです。 感情のままに動いてしまい、取り返しのつかない事態が起こらないよう瞬間的に感情を鎮めるための実践しやすい トレーニングを行います。

②マインドフルネススキル

自分自身のことや、自分の経験に対して価値判断をしたり、 批判や 比較をしたりせずに、感情や行動を「今この瞬間」に焦点を当て、 ありのままに受け容れていくことができるようにトレーニングを行います。
マインドフルネスは弁証法的行動療法の中核となるトレーニングです。
Google社やインテル社、NIKEやTwitterなどの大手企業でもマインドフルネスを取り入れた研修が行われています。
マインドフルネスを身に着けることで、「今」を生きることができるようになり、 過去の失敗やまだ見ぬ将来の大きな不安感から解放されます。

③感情調節スキル

自分の感情と上手に付き合い、自分の感情を理解し、調節するトレーニングを行います。
自分の持つ感情は、自分自身で理解できている範囲外の感情を含んでいる可能性があります。
あなたの持つ「怒り」の中には「寂しさ」や「不安」が隠れているかもしれません。
自分の持ついくつもの感情と向き合うことで「本来の自分」・「本能的感覚」を見出し、 自分の感情を恐れなくなるようになるための重要なスキルを身につけます。

④対人関係スキル

圧倒される感情の持ち主は対人関係がうまくいかなくて苦しんでいる場合がほとんどです。
「相手と自分自身を大切にすること」を念頭に対人関係について学びます。

そして弁証法的行動療法(DBT)全体を通して、自殺企図、自傷行為などの行動を減少させ、
日常的に安定した感情を保持することを目指します。

そして、境界性パーソナリティ障害の治療に関しては途中で断念してしまう方が 多いと
されていますが、弁証法的行動療法(DBT)は「断念してしまうことを抑制する」ことも
多くの実例により立証されています。

当カウンセリングルームでは、この弁証法的行動療法 (DBT)のプログラムを使った
専門カウンセリングを行っています。

すでに何らかのパーソナリティ障害と診断され、薬物療法をされている方もぜひ一度
ご相談下さい。

きっと今までの心理療法とは確実に違うと感じて頂けると思います。

また、弁証法的行動療法(DBT)は「うつ病」や「統合失調症」、「薬物依存」
などにも大きな効果が得られるとされています。