境界性パーソナリティー障害

境界性とは、元々、統合失調症と神経症との境界にある精神疾患という意味でした。

この精神疾患は、身近な人から見捨てられることへの強い不安が特徴です。突然激しい怒りをあらわにするなど感情の起伏が大きく、リストカットや過量服薬を繰り返します。

 

境界性パーソナリティ障害の特徴

原因は諸説ありますが、生い立ち、遺伝的要因などが挙げられます。

人や物事を 「善い人」「悪い人」、「白」か「黒」、「善」か「悪」など両極端に評価してしまいます。

親しくしていた相手でも、意にそぐわないことを言われたりすると途端に「敵」とみなします。そして敵とみなした相手には徹底的に攻撃し、人間関係は悪化していまいます。

そのため人間関係が構築しにくく、孤独感が増幅してしまいます。

また、自傷行為や自殺企図、暴言や暴力などを衝動的に繰り返してしまうのも境界性パーソナリティ障害の特徴と言えます。

 

境界性パーソナリティ障害を改善するには

このように、境界性パーソナリティ障害の症状は攻撃性が高く、周囲の人を困惑させてしまいがちです。

けれど、境界性パーソナリティ障害の方の心の中は実は「見捨てられ不安」でいっぱいなのです。

本当は必要とされたい、愛されたいという気持ちが誰よりも強いのです。人を傷つけてしまう分、自分自身も傷つきやすいのです。

境界性パーソナリティ障害の方は人の心に敏感で、心の痛みを充分理解しています。

そのため、障害を克服してカウンセラーを目指す方もおられるのです。

ご家族やパートナーの対応は本人の状態を左右する大きな要因になるため、「一緒に克服する」という気持ちを持って頂くことが、改善の第一歩と言えます。

境界性パーソナリティ障害の治療は難しいとされていますが、適切な治療やカウンセリングを行えば、確実に症状は改善されます。

短期間で劇的に改善するというわけではありませんが、治療やカウンセリングを継続的に行うことにより必ず道は開いてきます。

あまり悲観的にならず、明るい未来を描いて進んでいきましょう。

 

境界性パーソナリティ障害診断基準

以下9項目のうち5項目以上に該当する。

  1. 現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとする気も狂わんばかりの努力(注:5.の自殺行為または自傷行為は含めないこと )
  2. 理想化と脱価値化との両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる不安定で激しい
    対人関係様式
  3. 同一性障害:著明で持続的な不安定な自己像や自己観
  4. 自己を傷つける可能性のある衝動性で、少なくとも2つの領域にわたるもの(例:浪費、性行為、物質濫用、無謀な運転、むちゃ食い)
  5. 自殺の行為、そぶり、脅し、または自傷行為のくり返し
  6. 顕著な気分反応性による感情不安定性(例:通常は2 – 3時間持続し、2 – 3日以上持続することはまれな強い気分変調、いらいら、または不安)
  7. 慢性的な空虚感
  8. 不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難(例:しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いのけんかをくり返す)
  9. 一過性のストレス関連性の妄想様観念、または重篤な解離性症状